保護猫活動をしている「わんにゃん輪っか」のインスタグラムには愛らしい猫たちの写真とその時々の様子をつづったコメントが書かれている。これを書いているのは塩竈市在住の尾形さんという女性だ。
尾形さんの所では「子猫」の保護活動を中心に行っている。子猫が捨てられている、敷地内に子猫がいる、などの連絡がくるとそこへ出向いてその子たちを捕獲・保護し自宅にてお世話をしながら里親さんを見つけて譲渡する。
わんにゃん輪っかの活動は「基本」尾形さん一人だ。子猫を捕獲したり譲渡できるようになるまでのお世話を一人でやっているのだという。ただしご自身も仕事をしながら保護活動をされているので生まれたばかりの赤ちゃん猫などはミルクボランティアさんに協力してもらっているそうだ。
子猫を捕獲・保護したらまずは動物病院に連れていき、病気の有無などを調べてもらう。その後2週間、他の猫たちと接触しないように隔離しその隔離期間が終わると家の中でフリーにする。ここでは保護猫たちはゲージではなく家猫のように自由に過ごさせている。尾形さん宅には一緒に暮らしている元保護猫が3匹いるので、彼らが子猫の面倒を見てくれるそうだ。またフリーにしているために保護猫たちは人懐っこく育ってくれるらしい。
時期が来たらワクチンを打ち、血液検査をする。あとはインスタやフェイスブックなどのSNSで保護猫の情報を発信し里親さんを募集する。
以前は譲渡会に月2回ほど参加していたが、コロナの影響で譲渡会がなくなってしまったので今はSNSが頼りだという。
里親さん候補が現れたらアンケートに答えてもらいお宅訪問をし、猫を飼う環境の確認をして様々な条件をクリアすればトライアルとなる。そして1週間ほど様子を見て問題なければ、初めてそこで譲渡となる。ただし子猫のため、体力が安定し、トイレを覚え、お留守番ができるようになってから新しいご家庭へお渡ししている。それは譲渡先でそこのご家族と子猫たちが幸せに暮らせるようにとの思いからだ。
保護猫が譲渡されるまでのかかる費用は全て尾形さんが負担している。
保護・捕獲・通院などの際の交通費、エサ代、トイレ砂代、病院代など、時には複数の子猫を面倒見るのでそれなりの費用が掛かってくる。譲渡の際にはそれまでかかった経費の一部を譲渡費として受け取るがそれだけでは足りない。
そこで尾形さんはフリーマーケットに木工作品を出品してその売り上げを保護猫活動に充てているそうだ。そしてさらに売り上げの一部を尾形さんと同じように個人で保護猫活動をされている方に寄付しているのだという。
ーーーということは、猫を飼うことはできないけれど、フリマで「わんにゃん輪っか」さんの物を購入することで保護猫活動のお手伝いができるというわけだ。
保護猫活動に関してはARCHE!読者の皆さんにも高い関心をもっていただいているようだ。
「わんにゃん輪っか」尾形さんの活動に関しては引き続きARCHE!12月25日号でも詳しく載せるので是非そちらもご覧ください。
(取材:NAOKO)
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