「ララがなくなった時、本当にどうしたら良いのか分からなかったんです。一年前に愛犬を亡くした知人に聞いたり、いつもお願いしているトリマーさんにも聞いた。情報がないからいろんな人に聞いて回りました。電話帳を調べたところペットと名のつく斎場がここしか無かったのと、知人が知っている所だったので決めました。火葬からお葬式まで、すべてしてくれるということでしたのでね。
葬儀はひとつの心の区切りでした。ララとは共に、一緒に暮らして、一緒に苦労してきました。東日本大震災の時と同じですね。だから、最期はしっかりと供養してあげたかったんです。悩んだ末、一人で寂しくないよう合同墓の方に決めました。お骨は分骨して、家族3人、それぞれがお守り袋に入れて持っています。ここに来る時は必ずこのお守りを持ってくるんですよ」

ララちゃんが亡くなってから、千葉さんは後悔の念に苛まれる。俺が悪かったんだ、毎日そう思いながら一年が過ぎた。お守りを肌身離さず持ち歩き、毎週ララちゃんに会いに行く。時にはふらりと出かけては、ひとり、この霊園にやって来ることもあった。ただ、どうしても明らかにしたいことがある。ララちゃんの死因だ。2日前に病院では何も異常が無かったはずなのに、突然逝ってしまった。
「知り合いがね、見るもの見るものが亡くなった子の姿に見えるんだよ、私っておかしいのかなって言っていたんです。何てことはない雲の写真を見せながら。今なら自分もその気持ちがよく分かる。取り残された思いです。遠くに我が子を置いてきたようで、いつもここに来てしまいます。こうして毎月お経を上げてくれて、本当にありがたい。でもね、どうしても腑に落ちないんです。どうしてララが亡くなったのかって。本当に大切な家族だから、やっぱり原因が知りたい。病名が知りたい。どうして亡くなってしまったのかって。元気だったから、あんまり急だったから、何かできたことがあったんじゃないかって」
自分もいつになったら心の整理がつくのかなぁ。そう言う千葉さんに大崎ペット斎場の高橋社長は静かに応えた。
「忘れる必要はないと思いますよ」
ペットロスを自覚する千葉さんの想いと言葉。家族に支えられ、少しずつ、少しずつ、日々を生きる姿に胸を打たれた。決してひとりではない。気持ちを理解してくれる友人がいて、想いを共有する家族がいる。寄り添いながら、助け合いながら、私たちはこれからも生きていくのだ。
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