今日も雨が降り続いている。7月も半ばに差し掛かったある日、鹿島台にあるこの大崎ペット斎場では今月も合同供養祭が執り行われていた。傘をさす参列者たち、濡れた砂利を踏む音、厳かなお経の声が、立ち昇る霧のようにゆっくりと雨空へ吸い込まれていく。
築館の千葉さんご一家がこの霊園に通い続けてから1年2か月が過ぎた。合同墓には愛犬のララちゃんが静かに眠り、千葉さんご一家は毎週欠かすことなくララちゃんに会いに来てはゆっくりと心で語りかけている。
ご主人の千葉安博さんにとって、ララちゃんは特別な犬だった。今も自宅には愛する3頭の犬たちが暮らすが、最初に迎えたスタンダードプードルはララちゃんだった。10歳と1か月半でララちゃんが亡くなるまでの話しきれない、たくさんの思い出が千葉さんから溢れ出してくる。

「ララが生まれたのは私の誕生日とたった1日違い。特別な何かを感じました。家族に迎えてからは皆揃っていろいろなイベントに出かけましたね。東京や千葉、本当にいろんなところへ。あるとき千葉のペット博に行ったら、写真撮らせて下さいって言われたんです。後で知人から、Yahoo!ニュースに掲載されてるよ!って。イベントには積極的に参加したのですけれど、週末の夜に車で出発して、朝方現地に着いたら、もうその日の昼頃には帰らないといけない。翌日仕事がありますからね。でも全然大変じゃなかったですよ。
築館って、いわゆる県北…田舎なんですよね。スタンダードプードルのララは地元であまり飼われていない。それで都会の犬たちとふれあわせたいと思っていました。あと、いろんなワンちゃんがかわいい服を着ているのをインターネットで見ていましたから、いいな、この子をもっと輝かせたい!この子にも花を咲かせてあげたい!そう思っていました。じゃあ東京へ行こうということになり、犬のファッションショーに出たんです。東北の意地を見せてやろうという気持ちもあって3年くらい出場しましたら、そのうち賞状やトロフィーを何度か受賞するようになりました。
本当にいろいろなところへ一緒に出かけました…。最期はね、本当に突然だったんです。亡くなる数日前までは元気でしたから。2日前に調子が悪そうだったので病院へ連れて行ったのですが、特に異常はなかったんです。でも最期の時はね、突然立ち上がり隣の部屋にいた私のところへ来ようとしたのだと思います。でも途中で倒れてしまった。
夜だったのでかかりつけ医も電話に出ないし、ありとあらゆる人に電話をしました。どうしたらいいの?って。それで仙台の夜間病院へ電話をかけました。でもその電話の最中に、暴れていたララの動きがパタッと止まった。あっという間に体が冷えていくのが分かって。そして固くなった。電話の向こうには、いま亡くなりました、と言って切りました」

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