店内に入ると全身コーヒーの香りに包まれた。もうそれだけで癒される。コーヒーアロマという言葉があるように、この香りをかぐと脳からα波が出てリラックス効果があると科学的にも立証されているらしい。
大崎市にある『茶房クレイン』は昭和レトロを感じさせるお店だ。創業は1976年。それから18年間地元の人に愛されて営業していたのだが初代の店主が亡くなったため長い時間休業状態になっていた。
2011年東日本大震災。震災復興のため県外から多くの人がここ大崎市にもやってきた。人が増えれば飲食物の提供や食事をする場所が求められる。そこで初代の義理の娘である小野寺昭子さんが17年ぶりにお店を開けることを決心した。
『茶房クレイン』には様々なコーヒーの生豆が置いてある。その数なんと80種以上。あまり聞いたことがない中国やフィリピンの豆なども扱っているようだ。昭子さんはかなりの研究家。コーヒーの事を突き詰め常にアンテナを張っている。「愛煙家の人はこういうコーヒーを選びがち」など好むコーヒーでその人のことがわかるらしい。もしかしたらいつかコーヒー占いをし始めるのではないだろうか。
店内には焙煎機が2台ある。1つは先代の頃から使っていた昔ながらの焙煎機。そしてもう1つは「NOVO MARKⅡ」というピカピカのオブジェのような焙煎機。こちらは焙煎プログラムが予め登録されているため、高度な焙煎技術は必要ない。だからもっとコーヒー豆の事を知ってもらおうとお客さん自身が実際に触って自分好みの焙煎ができるように機械を開放しているそうだ。他にも昭子さんは教室やワークショップなどを開催しコーヒー好きな一般の人からセミプロやプロとしてコーヒーに携わっている人にまでアドバイスやサポートを行っているそうだ。
一方スパイスカレーも極めている。米どころ古川のお米をたくさん食べてもらいたいという思いから、タイカレーを元に様々なスパイスカレーを研究しメニューに取り入れている。地元の新鮮な野菜をふんだんに使用し、野菜の持つ旨味を凝縮したカレーは小麦粉を使用していないのでアレルギーのある人でも安心して食べられるとのこと。
お店の看板メニュー「ロコモコ丼」はイエローチキンカレーをかけていただくようになっている。ブロッコリーと季節の野菜をソースに加えココナツミルクとナンプラーで仕上げたイエローチキンカレーはスパイシーだけど甘みのある美味しさだ。
ロコモコ丼とイエローカレーで心とお腹が満たされた頃、どでかいパフェが現れた。昭子さんおすすめの「ぜんざい風コーヒーゼリーパフェ」だ。さすがにこれは食べきれないな、と思いつつ一番上のホイップクリームを舐めてみると軽くておいしい。こちらのパフェにはコーヒーゼリーや白玉、あんこの他にコーヒー煮豆が入っている。大豆をコーヒーと砂糖で煮たものらしく、途中のいいアクセントになっている。
食べることに専念してしまったが、事前に予約をすればこちらのお店はわんこと一緒に入店が可能だ。もちろんマナーベルト、マナーパンツは忘れずに。
昭子さんも3頭のわんこを飼っているそうで一緒にでかけられる場所が少しでも増えることを願っている。茶房クレインでは2階のレンタルスペースを専用のスペースにするべく、預かりができるドックカフェを目指してわんこについても研究中。今後の『茶房クレイン』の進化が楽しみだ。(取材:NAOKO)
茶房クレイン
【住所】大崎市古川北町1-6-4
【電話番号】0229-23-0340
【営業時間】11:00~14:00/17:00~21:00
【定休日】不定休
【駐車場】Pなし 近隣にコインパーキングあり
【Instagram】https://www.instagram.com/sabokrein/
【ペット】小中型犬OK・ペット食事なし・マナーウエア着用・バギーにて入店可・要予約(TELもしくはInstagramのDMにて)~他のお客様の迷惑にならないようにマナーを守って利用しましょう♪~