10月19日(土)20日(日)と2日間にわたり、「第11回SUPA全日本SUPレース選手権大会」が名取市閖上のかわまちてらす下で行われた。トップ選手から初心者まで全国から多くの選手が集まり、大人から子供まで幅広い年齢層の人たちが名取川河口の会場で速さを競い合った。
エリートクラスは13km、オープンクラスは6km、フレッシュマン、ジュニア、キッズなどのクラスは3kmのコースを、1本のパドルを漕いで突き進む。初めて見たSUPレースは水上からの景色を楽しみながら優雅に漕ぎ進むウォータースポーツのSUPとは違い、ダッシュしている各選手の力強い走りに魅了されてしまった。
この大会のエキジビションとして2日目の最後に東北初のDOG SUPのレースが行われた。その名の通り、サップボードに愛犬を乗せて、決められたコースを周回し速さを競う。参加できる犬種に決まりはなく、小型犬から大型犬まで様々だ。
大会2日目、この日は前夜からの強風が止まず安全を考慮してDOG SUPのコースが大幅に変えられた。かなり短い距離で速さを競うことになったので、駆け引きよりもとにかくどれだけダッシュできるかにかかっているかのように見えた。参加選手は18名。大型犬を乗せている人も小型犬を乗せている人も、2頭乗せている人も、みな一列に並んでスタートする。
フォーンの合図と共に一斉にパドルを持つ手に力をこめ、全力で漕ぎ出した。一緒に乗っている犬たちは選手である飼い主の前で力強く前を見つめていたり、後ろに乗って後続の選手を見つめていたり、それぞれのスタイルで共に戦っていた。
初めてこんな近くでDOG SUPを見た私にはボードの上で器用にバランスをとる犬たちに目が釘付けになる。中にはボードの上を歩く犬もいて、落ちないかハラハラしてしまったが、そんな心配は無用だったようだ。
ギャラリーの声援が飛び交う中、ブイとブイの間を1周半漕ぎ続け、次々とゴールしていく。皆一様に笑顔でフィニッシュ。あっという間にレースは終わってしまったが、愛犬と共に戦っている姿がとても眩しかった。
レースを終えた選手たちに感想を伺った。
■小型犬クラス~15kg未満 ゼッケン6 🐶 Janti
初めてのレースでしたが、緊張よりもコースが直前まで分からない不安の方か大きかったです。でも楽しかったー。これを機にDOG SUPを続けていきたいと思います!
■小型犬クラス~15kg未満 ゼッケン9 🐶ナナ
岩手から来ました。愛犬と一緒に遊べるSUPはとても楽しいです。レース中も一緒にバランスを取ってくれたりして、ペットというより相棒ですね。ベストコンディションでSUPを楽しめるように、生活面などでも愛犬に対してとても気をつけるようになりました。
■小型犬クラス~15kg未満 ゼッケン3 🐶Charlotte & William
DOG SUPは始めてまだ3か月なんですが、今日のこの大会が3回目のレースとなりました。愛犬2匹と一緒に楽しんで、今日は3位になれました!
■大型犬クラス15kg以上 ゼッケン4 🐶リバー
初めて出場しました。愛犬と一緒に楽しめることを探していてDOG SUPに出会いました。とても楽しかったです。来年も是非参加したいと思います!
■大型犬クラス15kg以上 ゼッケン8 🐶シャルル
DOG SUPレースは4回目です。地元宮城ではレースがないので、いつもは栃木の矢の目ダムのレースに出たりしています。友人がDOG SUPをやっているのを見て始めました。結果は良かったのですが緊張しました。次はもっと積極的に行きたいです!
その他レースに参加した皆さん
表彰式までの間少し時間があったのでかわまちてらすを歩いていると、愛犬2匹と大会会場をじっと見ている人がいた。ちょっと話を聞いてみると、なんと栃木から見に来たという。DOG SUPは4~5年やっているそうで、今回の大会も出たかったのだが、宮城で大会があると知った時にはエントリーがすでに終わっていたそうなのだ。だから今回は愛犬と共に見学に来たということだった。
わざわざ栃木から見に来るなんて、もしかしたらトップクラスの人なのではないだろうか。というか、宮城ではまだ浸透していないが、DOG SUPはかなりメジャーなドッグスポーツなのかもしれない。
表彰式 小型犬女子の部
表彰式 大型犬女子の部
表彰式 小型犬男子の部
表彰式 大型犬男子の部
表彰式が始まると次々と各部門ごとに上位3名の名前が読み上げられた。愛犬と共に戦い賞を獲得した選手はもとより、参加した全ての選手の晴れ晴れとした笑顔を見ているとちょっとやってみたくなってきた。来年春を迎え暖かくなってきたら愛犬と一緒にまずはのんびりSUPボードに乗ってみようかな。
(取材:NAOKO)
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