犬との接し方

お孫さんがママのお腹に宿った時、いち早く感じ取ったのは犬たちだったという。

「りっくんは、まめちゃんがお腹の中にいた頃から、よくママのお腹に顔をつけていました。その様子を私たち家族は、『交信してる』って言っていました。
まめちゃんが生まれてから、くぅさんもりっくんも、いつもまめちゃんを気にかけてくれるようになり、泣けば、一目散に駆け寄って私たちに知らせてくれるし、寝ている時はそばに寄り添ってくれました。
一緒におもちゃの取り合いをしたり、一緒にご飯やおやつを食べたり、いつも一緒に育ちました。
大きく成長したまめちゃん。
最近では、まめちゃんにりっくんが甘える仕草をするようになりました。今までそんな仕草は一切せず、まめちゃんに甘えさせていたりっくんが、自ら甘えるようになるなんて。
こうして孫とわんこの関係性も少しずつ変わっているようです」

たまねぎさんはお孫さんが新生児の時からずっと、犬にもお孫さんにも同じように話しかけていたそう。犬たちには、「赤ちゃんは、まだ小さくて弱いの。だから優しくしてあげてね。大事にしてね」というように。お孫さんには、「毛を引っ張ったら、りっくん痛いよ。ぎゅーってしたら痛いよ」と。
大きな犬たちと小さなお孫さんたち。お互いを思いやりながら暮らすご家族の様子をSNSから見ることができるのは、たまねぎさんのこうした環境づくりの積み重ねによるものなのだろうか。
そんな幸せ溢れる日常にも、どこの家庭と変わらず乗り越えてきた数々の困難がある。その一つに東日本大震災があった。

震災を乗り越えて

「震災で家が孤立化し、義母さんを亡くし、悲惨な状態の中でも、くぅさんがいてくれたから笑顔で乗り切れました。
その後、震災の件もあって家を引っ越し、こうして四世代で楽しく暮らせているのも、その根本にはくぅさんがいます。
私の人生を大きく変えたくぅさん。その関係性は、奇跡のような関係性と言えると思います」

たまねぎさんの言葉からは、愛犬を含めた家族全員が、寄り添いあいながら乗り越え、重ねてきた日々の尊さが感じられた。たまねぎさんの中に、当たり前の日常、それもどんな些細なことも…に対する真摯な感謝が溢れている。SNSから映る一見華やかで優雅な投稿の根っこには、たまねぎさんの実にシンプルな人生観があるようだ。

しあわせとは

「わんこたちは、私にとって大事な家族であり、相棒であり、最高の友だと思っています。私が落ち込んでいるとき、泣いているとき、そっとそばに来て寄り添ってくれます。黙っていつまでも一緒にいてくれます。毎朝、この子たちのおかげで笑顔で目覚めることができます。隣で天真爛漫な格好で、間抜けな顔をして寝ている姿は、毎朝笑顔を運んでくれます。そして、夜も同じく、笑顔で眠りにつくことができる。
一日が、笑顔で始まり、笑顔で終わる。なんて幸せなことなんだろうと思います」

ただ同じ時を、そばで、笑顔で過ごせる事の幸せ。
取材を通し、たまねぎさんの人生観の土台がこの言葉にあると感じた。たまねぎさんが日々大切にしているのは決して難しい事や大きな事ではなく、今、目の前にある世界をしっかりと心の瞳で見つめて抱きしめることなのだろう。
それは、騒がしいおもちゃの取り合いで目覚める朝だったり、お孫さんや愛犬のお世話に奮闘した後、深夜やっと眠りにつく瞬間だったり。偶然のようで奇跡の出会いこそが『家族』というものであり、かけがえないもので、宝そのものであると。最後にたまねぎさんが人生で大切にしている事を伺った。

「人生も終盤。毎日を楽しみ、
 自分に正直に生きる。ということです」

その答えはまたしても実にシンプルで力強い。周囲や環境に重きを置くのではなく、いつでも自分軸で自然体に生きること。たまねぎさんの生き方が表れている。
今後もたくさんのフォロワーたちが、たまねぎさんのお孫さんと愛犬たちの成長を見守り、癒され、楽しませてもらえるのだろう。

コロナ禍の中、オンラインでの取材対応を快く引き受けてくださったたまねぎさん、本当にありがとうございました。

(撮影/たまねぎさん  取材・文/azufeeling)


azufeeling

1989年生まれ長野県出身。両親の影響で幼少期より洋楽を聴きピアノやドラムなど楽器に触れる。15歳でボーカルに転身、自ら作詞作曲を手がける。2016年:映画の主題歌を含むファーストアルバムでメジャーデビュー(AZUSA WATARI名義)。2018年:単身渡欧。語学を学びながら各地のアーティストとの交流を通じ制作活動に邁進。2019年秋 アーティストネームを渡梓(AZUSA WATARI)からazufeelingに改名。
web… https://linktr.ee/azufeeling
楽曲… https://music.apple.com/jp/artist/azufeeling/1484307116

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コメント

    • chimamama
    • 2021年 1月 27日

    たまねぎさんの記事、アップしてくださってありがとうございます。限定と聞いて諦めていたのですが、読ませていてだいて更に感謝の想いが大きくなりました。
    昨年5月に多頭飼いの最後の一頭を見送り、21年ぶりの犬のいない生活になった頃、たまねぎさんのインスタグラムに出会いました。それまでにもグッズなどは購入していたのですが、モデル犬だと思っていて、まさか本当の家族だとは!
    最後に逝ってしまった子がスタンプだったので、懐かしく、愛おしく…、本当に深い愛情を持って三頭とお孫さんたちを育てていらっしゃるのが、画面から伝わってきます。私もです、その愛情に日々癒されている一人です。
    我が家にも一時期、20kgクラスの犬が三頭いたので、大変さは想像出来ます。犬って、鏡なんですよね。いつもたまねぎさんの愛情の大きさに、尊敬の念を持って拝見しています。
    長々と失礼しました。一言お礼を言いたかっただけなのですが、長くなってしまいました。ありがとうございました❤️

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