昆虫にはちょっと疎い筆者ではあるが、あの養老孟司先生が遠刈田地区・村田地区に「虫取り」にいらっしゃる。そして村田町で講演がある。本誌にも登場いただいた的場美芳子先生との対談とあっては、楽しみ倍増。行かないわけには・・・・・・・
ということで1日目(7月28日)のイベントに密着することに。2日目の村田での虫取りには他の取材で行けない、残念ながら断念。さて、スタートは遠刈田公民館に集合。この日は最高気温33℃で「熱中症警戒アラート」発表。とにかく暑い!何十年か前にこのあたりに住んでいたけれど、こんな暑さは、絶対なかった。
子どもたちが多いことから、危険を回避して、やむなくスケジュール変更とのこと。とにかくついて行くことに。
2023年の優育プロジェクト「養老先生と虫さがしに行こう・夏休み自然散策教室 in 宮城」のワークブックが配布される。ここには宮城の虫たちについて書かれていた。びっくりしたのが「仙台の虫」として「スズムシ」が市民投票で選ばれていたのです。知ってましたか?そして宮城県の花「ミヤギノハギ」の葉についているのが「シロコゾウムシ」とのこと。こちらも知りませんでした。
ちょっと涼しい場所、みやぎ蔵王こけし館「いこいの森」へ移動。ここで待望の虫さがしだ。昨日から仕掛けてあるというトラップで採集できるのか、楽しみ。
皆が虫さがししてから1時間後、養老先生がいこいの森に到着。養老先生を存じ上げない読者に、ちょっとここで簡単なプロフィールを。
(養老孟司先生プロフィール)
昭和12年鎌倉生まれ。解剖学者。東京大学医学部卒。
東京大学名誉教授。東京大学医学部教授を退官後、北里大学教授、大正大学客員教授を歴任。
平成元年に『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。
平成15年に『バカの壁』で毎日出版文化賞特別賞を受賞し、新語・流行語大賞も受賞。
著書に、『唯脳論』『手入れという思想』『遺言。』『半分生きて、半分死んでいる』『ヒトの壁』『神は詳細に宿る』『まる ありがとう』『子どもが心配 人として大事な三つの力』『(自分)を知りたい君たちへ 読書の壁』『ものがわかるということ』など多数。
幼少期から親しむ毘虫採集と解剖学者としての視点から自然環境から文明批評まで幅広く論じる。
先生は到着するなり、網を持って虫さがしに入る。おお○○だ。○○もいるんだな。知識がない筆者にはもはや外国語。でも養老先生の目は少年のように輝き、採集した時の笑顔はとても素敵だったのは目に焼き付かさせていただいた。
17時に村田町中央公民館に到着。
大ホールには130名以上のみなさんが、講演を聞きに来ていました
的場美芳子先生の進行で「みんなで昆虫のはなしを聞こう」開始。的場美芳子先生は、ARCHE!No11にも登場いただいき、人間に影響を及ぼす「動物の持つ不思議な力」の研究や、絵本の話、人生のことなどを語っていただきました。
(的場美芳子(まとばみよこ)先生プロフィール)
株式会社プロキオン 的場動物病院 取締役。NPO法人動物介在教育・療法学会元副理事長、大規模災害時の被災動物救援に関する指針検討委員会委員(NPO法人アナイス)ほか。北里大学大学院医療系研究科博士課程(医科学博士)修了。専門は、動物介在療法(AAT)および動物介在教育(AAE)で、そのコンサルおよびアニマルセラピーに関わる人材やセラピードッグの育成に携わる。動物病院での犬の問題行動修正トレーニングの指導や住宅メーカー(ペットとの共生住宅)のコンサルなど幅広く活躍。著作・監修に、『「アニマルセラピー」入門 あなたの愛犬がセラピードッグになるまで』など。
驚いたのは、「全世界の虫の量が1990年頃から10分の1になっている」ということ。どうしてなのか原因はわからないらしいけれど、とにかく減っているということは事実らしい。「昆虫食なんて言ってる場合じゃない」先生の話を聞かなければ「これからは昆虫食になるのかな」と思っていた自分が恥ずかしい😢
みなさん満足のなか、講演会も終了。明日も養老先生、的場先生、頑張って「虫さがし」をされてください🐞
優育プロジェクト代表の佐野葉子先生。とてもパワフルで、このプロジェクトを牽引されている。どうして宮城に「虫さがし」にいらっしゃったのかをたずねると「養老先生が北で虫を探したい。北、北という要望があり、的場先生に相談して決めました」とのこと。養老先生ここでも少年だね。
そう佐野先生は助産師、看護師とのこと。なぜ「虫さがし」に?今度「佐野先生さがし」をしてみよう。
(佐野葉子先生プロフィール)
優育プロジェクト代表 東京福祉大学 大学院 保育児童学部 准教授
助産師 看護師 保育士
(文/写真 Mouri)
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