7月5日(水)6日(木)7日(金)の3日間、愛犬と一緒に楽天モバイルパーク宮城で東北楽天ゴールデンイーグルス(以下 楽天イーグルス)の試合を生で観戦できる『ワンダフルチケット』が実施された。
過去には北海道日本ハムファイターズやオリックス・バファローズなどが愛犬と一緒に試合観戦ができるイベントを開催しているが楽天イーグルスとしては初の試みである。
初日のスタジアムに足を運ぶと平日の夕方にも関わらず、たくさんの楽天イーグルスファンが観戦しようと集まってきていた。
わんこと入れる観戦エリアは外野の芝生席となっており、他のわんちゃんとの距離をあけて好きな所に座ることができるようになっていた。また思いっきり走れる広―いドッグランも用意されており、早めに来たわんちゃんたちが楽しそうに走り回っていた。これならいつもと違う場所で感じる緊張や興奮を試合前に少しは発散できたのではないだろうか。またこのドッグランは試合観戦中でも利用可能となっていたのでわんこの機嫌次第では途中抜け出してドッグランで息抜きをすることもできるようになっていた。
今回の企画担当の方の話によると
以前から年に数回、試合のない日にはスマイルグリコパークで愛犬と一緒に楽しめるイベントが開催されていたのだが、そのイベントを足掛かりに更にサステナブルな取り組みとして今後どのように発展させていくか色々と模索していたのだそうだ。そんな時、愛犬家の楽天ファンから「犬も一緒に野球が見られたら最高なんだけどなー」という言葉を聞く機会があり、それが後押しとなって昨年末、愛犬と一緒に試合観戦ができる『ワンダフルチケット』の企画が発案された。
一般の来場者に迷惑がかからないように、かつ、愛犬と来てくれた来場者にも十分楽しんでもらえるように、お互いの存在を認めつつ楽しい時間を過ごすためにはどうすればいいか、長い時間をかけ、各所にアドバイスをもらいながら企画を練っていったそうだ。
今回は初めてという事でとにかく事故のないよう、また双方不快な思いをしないよう、犬連れの来場者に守ってもらうルールをしっかりと決めた。少しシバリが多いかもしれないとと思いつつも、まずはこれでやってみて大丈夫であれば少しずつルールを改善しもっと気軽にわんちゃんと来てもらえるようにしたいと考えているそうだ。また、観覧スペースにかなり余裕を持たせるため、前売り券は各日100名分のみ。事前に来る頭数が把握できるように当日券の販売はしなかった。さらにトライアルということでまずは来場者が比較的少ない平日に観戦日を設定した。だから遠方の人などはわんこを連れてくるということが大変で断念した人も多かったのかもしれない。それでも最終日の7日(金)は早くに前売りチケットが完売したそうだ。
わんちゃんとお揃いで楽天イーグルスのユニフォームを着て応援していた来場者は「いつもは留守番させているけど、今日は一緒に見られるから嬉しくて会社を早退してやってきました」と言っていた。
また「実は楽天ファンじゃないんですけど…今日は(愛犬と)一緒に入れるというので応援に来ました」という声もあった。
更に「3日間も(愛犬と)観戦できる日があるなんてすごいですよね。1日でもいいから毎年恒例にしてほしい」と、今後も継続して欲しいという声も聞こえた。
好意的な意見が多い中、「ここ(観覧席)とドッグラン以外はクレートに入れなきゃならないのがちょっと大変。」
「オスなのにうんち対策でマナーパンツを履くように言われ購入しなくてはならなくなった(ホームページにはマナーベルト着用と明記されているのに)」など企画側には少し耳の痛い話も聞こえてきたが、そう言っていた来場者もやはり愛犬と一緒に過ごせるという特別な日を設けてくれたことに大変喜んでいるようだった。
宮城県民のみならず、東北の人々に愛されている楽天イーグルスの本拠地で、ペットとの時間を共有できる喜びを感じられるイベントを今後もどんどん企画してくれるのではないかと期待してしまう。
『ワンダフルチケット』がきっかけとなりペットが横にいることへの違和感がない社会、ペット、動物、命に愛情をもって接していけるサステナブルな社会になっていくことを願わずにはいられない。
(取材:NAOKO)
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