「人と動物のよりよい絆のために 楽しみながらちょっと勉強しよう」をスローガンに4年ぶりにどうぶつフェスタ in MIYAGIが勾当台公園市民広場で開催された。3連休の最終日、家族連れやわんちゃん連れの来場者で会場は大いに賑わっていた。

「今年は例年になく暑い日が続き、イベント当日も残暑が厳しいことが想定されましたので屋外用扇風機やミスト付き扇風機の台数を増やして設置するなどの対策をしております。」(実行委員会・公益社団法人 仙台市獣医師会副会長 大関宏一郎先生)

暑さで来場者数が減るのではないかと不安もあったが大関先生曰く特に午前中の来場者は4年前の開催よりも多いのではないか、とのことだった。

「たのしくて ためになる どうぶつ達のお祭り」というサブタイトルの付いた『どうぶつフェスタ in MIYAGI 2023』。まだ行ったことがないという人や今年は都合が合わなくて行けなかったーという人のためにちょっとだけどんなブースが出ていたのかをご紹介。

会場内では参加しながら学べるクイズラリーを実施
馬や牛に触れるチャンスも

1日獣医師体験ブース
小学生が対象の獣医師体験ブースでは実際にゴールデンレトリバーのおとちゃんに協力をしてもらい、健康チェックなどを体験。本物の獣医さんのようにユニフォームを来て聴診器と問診票を手におとちゃんの様子を診察していく。1回8名×全6回(合計48名参加)のこのイベントには開場前から申込みの子供たちが並びあっという間に予約が埋まるという大人気のブースとなった。

参加した子供たちに話を聞くと「獣医師になりたいから」参加したという声が多く、自宅でペットを飼っている、いないに関わらず自らの意思で参加しているようだった。「なかなかできない体験だから」と目を輝かせる子供たち。この体験はきっと子供たちの夢への1歩に繋がるのだろう。子供たちに囲まれ、大人しく診察台に乗っていたおとちゃんも暑い中お疲れ様でした。

聴診器をあてたり触診したり初めての体験で学びながら楽しんだ子供たち
未来の獣医師さんがんばって!

災害時同行避難ブース
地震や台風など近年特に災害が身近なものとなってきている。2011年の震災の時にも問題となったペットの避難に関して、宮城県獣医師会は宮城県と協定を結び飼い主と一緒に避難する「同行避難」を呼びかける。ブースではペットを連れて一緒に安全な所へ逃げる同行避難をもっと真剣に考えていこうという呼びかけと、いざという時のための心構えや準備などを紹介していた。

宮城県獣医師会中央支部では年に1度同行避難を想定したキャンプを岩沼市で実施しており、住んでいる地域に関係なく誰でも参加が可能だ。興味のある方はかかりつけの動物病院の獣医さんでも構わないので宮城県獣医師会に加入いる先生に伝えて欲しいとのことだった。

同行避難に関してチラシや写真パネルなどを使って紹介
ステージでは避難時に必要な物や行動に関してのレクチャーが行われた

Team HOPEブース
全国規模で広がる「Team HOPE」はペットの健康診断を推奨し、ペットの健康寿命を延ばして飼い主もそのペットも幸せな時間を長く過ごせるようにしていこうと呼びかける獣医師集団。現在は全国にある2700もの動物病院が参加している。

調子が悪くなったからと連れて来られるペットたちはかなり病気が悪化しているケースが少なくないそうだ。病気になってから病院に行くのではなく、健康を維持するために病院にいく「予防医療」という考えを広めたいと活動中。その活動には多くの企業が賛同しTeam HOPEに協賛している。

ブースでは協賛社が用意した賞品をかけて○×クイズを実施。クイズを通してペットの健康に関してわかりやすく伝えていた。

ちなみに「小型犬は健康診断を年に1回受ければいいですか?」と聞いてみると「小型犬は1年に人間の4才分の年をとるので特にシニアになったら1年に4回(人間の1年に1回の健康診断のように)受けるのが理想ですが、最低でも年に2回以上は受けて欲しいですね。」とのことでした。

ペットの健康に関する○×クイズにはたくさんのわんちゃん連れの参加者が来ていた

1日トリマー体験ブース
東北愛犬専門学校の皆さんがサポートしながら、実際にハサミを使用しカットモデルの犬の人形の毛をカットするトリマー体験ができるブース。小学生の男の子が一生懸命カットしていたが、もしかしたらこれがきっかけで将来トリマーさんになるなんてこともあるかもしれない。

またブース内では来場したわんちゃんの爪切りや足裏バリカン、耳掃除などのお手入れをしてくれるコーナーもあった。これらは盲導犬育成のための募金やCAPP(人と動物の触れ合い活動)を支援するための募金に協力してくれた来場者へのお礼を兼ねてのサービスとなっていた。

ちなみにCAPPとは高齢者施設、病院、学校などを訪問し、動物のもつ温もりや優しさにふれてもらうボランティア活動のことを言う。アニマルセラピーとも呼ばれている。

本物のハサミをもって真剣そのもの

ご紹介したのはごく一部。この他にもたくさんのブースがあり様々な情報を発信していた。

ペットと暮らす人が増えてきている。お互いが幸せな時間を少しでも多く過ごせるように次回もまたこのイベントに参加して一緒に知識をアップデートしませんか。(取材:NAOKO)

どうぶつフェスタ in MIYAGI 2023
【開催日時】2023年9月18日(月祝)10:00~16:00
【会場】勾当台公園市民広場
【入場料】無料
【主催】公益社団法人 宮城県獣医師会 公益社団法人 仙台市獣医師会

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