ARMさんにお願いして良かったと言っていただいた時
虹の橋を渡るお手伝いを
させて頂いてよかったとしみじみ思います
やさしい温もり、可愛いらしいしぐさ、クリクリとした瞳…。一緒にいるのが当たり前になって、いつまでもずっと元気でいられると思っていた。できることならずっと、ずっと傍にいてほしい。愛しい家族に誰しも望むこと。しかし、どんな生き物にもやがて「死」は訪れてしまう。その時が近くなればなるほど、受け入れがたく、考えることを拒絶してしまう。現実になった時に途方に暮れてしまわないようにーー家族として、どのように送り出してあげたらよいのだろうか。

アーム(ARM)さんと初めてお会いしたのは二年前の春、松島離宮で行われたペットフェスの時だった。当時”もしものこと”を考えるようになっていた筆者の目に、出店ブースに並べられたパンフレットの「ペット移動火葬」「自宅火葬」の文字が飛び込んできた。思い切って「最近、うちの猫の万が一の事を考えるようになって」と心の内を明かすように話し掛けてみた。すかさず、「わかります! うちも猫を飼っているので」。そう答えたのはARMのC00を務める坂本勝さんだった。「実は、妻が最近猫を飼うって言って迎え入れたのですが…」。坂本さんは運命ともいえる子猫との出会いから、ペット移動火葬の仕事を始めるに至るきっかけを話してくれた。



坂本さんの奥様はたまたま訪れたペットショップで「この子と出会うために」と思うほど心を奪われ、即決で飼いたいと思った。当時猫が苦手だった坂本さんにとって驚きと戸惑いがあったようだが、奥様の気持ちを受け入れ迎をることを決意した。
その後奥様はよあまりにも可愛い猫々るうちゃんとの生活から、その後に起こるかもしれない行く末までを一気に考えるようになった。この子の最後はどうすればいいのだろうと悩んだ結果、「最後の時が来たら自宅で見送りたい」と思うようになった。
その願いを実現しようと、坂本さんは火葬炉を埼玉の業者から購入。さらにペット火葬講師を紹介してもらい講習を受けた。講習では実際の火葬車にて、売っている鶏一羽を用いて温度や時問、お骨の拾骨の仕方を学び、火葬炉のメンテナンスまでを修得した。普段は0A機器の営業をする傍ら、自分たちと同じような思いの人のために、依頼があれば火葬炉が載った車で自宅を訪問し、虹の橋を渡るお手伝いをしている。家族にとって慣れ親しんだ場所で愛しいペットを天国へと見送れることは、何よりも安心感がある。坂本さんと話しているうちに、これまでどうしようかと不安に思い悩んでいた気持ちが一気に晴れて楽になった。やがて筆者の愛猫にもその時が近づいてきた。痩せ細り少しずつ食欲がなくなっていった。病院での注射も酷く辛そうだった。徐々に体温も脈拍も低下していく中、ふらふらな体を引きずり、倒れるように側に来た。柔らかい毛をなでながら幸せな気持ちで一緒に眠った翌日、愛猫は自宅で息を引き取った。20歳だった。
困惑とショックで感情が渦巻く中、ARMさんへ電話をした。その時にどんな話をしたのか頭が真っ白で覚えていない。ただ、「死後硬直が始まるから、身体をまるめるよう楽にしてあげること。保冷剤などで体を冷やすように」と教えてくれたこと、さらに「キレイに骨を残すには、箱よりもタオルの方が」と言われたことだけは覚えている。もしも聞いていなかったら、ただおろおろするばかりだったかもしれない。

火葬の日程や時間については、こちらの都合に合わせて自宅に来てくれた。日が傾き始める時間帯だったにも関わらず、「家族が揃う時に」と合わせてくれたARMさんの思いが心から嬉しく、ありがたい気持ちになった。そして、火葬前の時間には足形を取るキットをくださった。最後のお別れの時を大切にしてくださる優しさが伝わってきた。火葬炉に入る直前に焼香をし、今まで一緒にいてくれて本当にありがとう、と手を合わせた。筆者家族は既にさんざん泣いたからか、もう涙が出なかった。しかし、坂本さんは手を合わせながら涙を流してくれていた、と家族から聞いて驚いた。その時のことを後から尋ねてみた。「ついご家族の気持ちを思うと、また自分も飼っているから気持ちが入ってしまい、毎回涙がでてしまうんです」坂本さんの言葉から温かな人柄が滲み出ていた。
火葬は個体差があり、体重2.5 キロほどの痩せた筆者の子でも2 時間程かかったが、亡き骸の骨を拾いたいという希望にも応じてくれた。火葬炉に近づくと、熱気が立ち込めるほどの高温だった。熱い中にもかかわらず
最後の骨のかけら_つ_つまで拾ってくれている坂本さんの姿に胸がいっぱいになった。
「最初の火葬は仙台市内に住む老夫婦が可愛がっていた黒のラブラドールミックスの男の子。体重が25.5 キロある子でした。火葬の最初が大型犬でしたので講師に仙台まで来てもらい、手伝ってもらいました。火葬中は必死で、3 時間位掛かりましたがあっという間な気がしました。
亡き骸をご夫妻に渡した時、涙ながらに「こんなに丁寧にしてもらい感謝します。息子夫婦も犬を飼っているので、もしもの時は紹介します」と言ってもらえた時、この仕事をやっていて良かったと思いました」
家族にとって、唯一無二のかけがえのない大切な存在。「そんな大切な家族の最後にうちを選んでもらえて、見届けさせていただけるなんて、本当にありがたい気持ち」と、坂本さんは言う。犬や猫以外にモルモット、うさぎ、中にはカエルも火葬したそう。「技術的な話になりますが、いかに綺麗にお骨を残すかということにも意識をしています」



カエルほどの小さな生き物になると骨を残すことも難しくなる。一度しかない火葬。その時に真剣な思いで向き合われている気持ちが伝わってきた。起業して3 年近くなり、今までに火葬してきたペットの数は100 余りとなった。中には生後3カ月という犬もいたという。胸が苦しくなる。それだけにいつ何時、死に直面するかわからない。いざというときの心積もりがあると安心だと思った。

「ご家族様の辛い気持ちも、ペットを飼っている身として、本当に心からわかります。もし自分だったら、ご家族様全員一緒で最後を見送りたいだろうなと考え、ご家族様の希望に合わせて夕方や夜、日曜日や祝日でもご対応させて頂きます。訪問エリアも仙台市近郊から遠くは栗原市、栗駒町まで訪問したこともあります。ご相談してくだされば」。そして、「今は元気で過ごしていらっしゃると思いますが、最後は必ず訪れます。その時、ショックと悲しみで慌ててしまったとよくお聞きします。その時、ペット火葬のARM を思い出して頂ければ幸いです。まだまだペット訪問火葬業が周知されてないのが現状です。頭の片隅にでも、ARM の名前を覚えて頂ければと思います」と締めくくった。家族の気持ちに寄り添いながら、丁寧に綺麗に亡き骸を残すことに真摯な思いでされている坂本さん。虹の橋を渡ったペットたちが、またいつの日かご家族様と会える日まで天国で楽しく暮らせますように…と願って手を合わせた。空を見上げ、遠い目をした姿が印象的だった。
株式会社ARM COO (最高執行責任者)
坂本勝さんさかもと・まさる= 1969 年生まれ、塩竃市出身。
三和プレシーザ株式会社でOA機器の営業をしながら、2022年11 月からペット火葬業ARM(アーム)を起業。宮城県全域を対象に、火葬炉を設置したセレモニー車で依頼者の自宅を訪問している。最初は猫が苦手だったが、今ではすっかり“るうちゃん’'の虜に。
自宅訪問火葬株式会社ARM (アーム)
・ 仙台市青葉区花京院2 丁目1-11 プレシーザ仙台ビル2F
📱0120-006-625















